学生インターンの受入


2005春 インターンレポート
青山学院大学 国際政治経済学部 3年 菊川彩香さんのインターン体験記


◆はじめに

はじめまして、青山学院大学国際政治経済学部3年の菊川彩香と申します。2005年の春に有村事務所でインターンシップをしました。インターンシップでは普段見ることのできない国会議員の真剣な姿に驚くことばかりです。「将来、社会科の教員を目指すには、実際にこの目で見なければ、政治の本当の姿を伝えることはできない!」と始めたインターンシップでしたが、その内容は非常に濃く、素晴らしく充実した日々を過ごすことができました。有村議員をはじめスタッフの方々には様々なことを教えてもらい、私も期待に応えられるよう、出来ることを必死にやろうと切磋琢磨する毎日でした。以下に私が今回インターンシップを通じて学んだこと、感じたことをレポートしたいと思います。

◆与党議員である有村議員と接して

自民党の議員である有村議員はよく「与党議員であるからには、なんでも悪いというのではなく、良いものは良いとはっきり言う」と話されます。良いものは評価し、変えるべきものは変えていく、これこそ政治家のあるべき姿ではないでしょうか。その一方で北方領土の問題については「与党だ、野党だ、右翼だ、左翼だ、のイデオロギーに関わらず、国民全体が意識していくべき問題だ」と予算委員会の質問で述べられていました。このような考えは有村議員の言う「しっかりとした国家観」にあらわれているように、一部の利益にとらわれず、本当に日本という国を良くしていこう、という考えから来ているのだと思います。「政治家なんて・・・」それまでこう思っていた私でしたが、有村議員を見ているうちに「こんな政治家がいるのなら日本の政治はまだまだ期待できる」と思うようになっていきました。

◆「伝える」ということ

インターンシップでまず学んだのが「人に伝える」ということです。握手一つにも資料一枚にも様々な工夫があります。「よろしくお願いします」と有村議員と握手をした時、有村議員のする握手と私の握手とはあまりにも違っていました。握手というものはただ普通にしたのでは印象には残りません。本当にその人に何かを伝えたい、これからもよい関係でやっていきたいと思うならば想いを込めてしっかり握る必要があります。 資料作りについて、インターン期間中何度か、私が調べたもの、部会に代理出席した内容を有村議員に報告するという機会がありました。限られた時間で重要なところをまとめて報告する、たとえば一時間半の内容を5分で説明するということは思ったより大変です。そのためにはまず自分がしっかり理解する必要があり、より分かりやすいよう私なりの付加価値をつけなくてはいけません。データの羅列を一目で分かる資料にしたり、何十枚とある新聞記事から大事なところにマーカーを引いたり、付箋をはったり、「伝える」ための細かい気遣いがあることを知りました。

◆北方領土その1 北方領土に関する教育

今回のインターンシップを通して最も長く関わってきたのが北方領土についてです。北方領土に始まり北方領土で終わったといっても過言ではありません。初めて有村議員にお会いしたとき、北方領土について尋ねられました。そのとき私は国後島・択捉島・色丹島・歯舞諸島の名前を挙げ、ロシアとの間での領土問題であること、経済水域に関わることくらいしか説明できませんでした。しかし、これが今日行われている一般的な北方領土についての教育の内容です。 @日本がポツダム宣言を受諾して2週間以上経った後で武装したソ連軍が侵攻したこと。A当時北方領土で暮らしていた日本人は強制退去させられたこと。Bロシアが主張する二島返還論では日本側になる色丹島と歯舞諸島の面積は北方領土の7%にしかならないこと、等の事実は教科書では一切触れられていません。教科書のなかには誤った記述のものさえありました。多くの生徒は教科書を絶対的に正しいものと考えているはずです。しかしながら領土問題は国家の主権に関わる重要な問題であるのにもかかわらず、今日の教育ではほとんど触れられていないというのが現実です。これからの日本を担っていく子供たちへの領土問題についての教育としてはあまりにも少なすぎます。将来教職に就くことを考える私にとって決して無視できない現実でした。

◆北方領土その2 予算委員会での質問

インターン期間中の3月17日、有村議員が国会の予算委員会で質問に立ちました。私と、同じ時期にインターンシップをしている田宮さんの二人も委員会室で傍聴しました。いつも昼のNHK国会中継で見ている様子とはうって代わり、その部屋の重厚感、周りの張り詰めた空気は、国政がまさにここで行われていることを感じさせます。 有村議員が小泉総理に対して行った質問は、北方領土についての小・中・高における教科書記述があまりにも少ないこと、中には記述に誤りさえあるということを指摘したものでした。有村議員は「領土の一部を失って黙っている国民は領土のすべてを失う危険を負う」というイエーリングの言葉を引用し、花形の委員会である予算委員会での初めての質問を堂々と終わらせました。

◆北方領土その3 質問の反響

質問が終わり有村事務所に戻ると電話・FAXがひっきりなしに鳴っていました。国会中継のあったNHKテレビ・ラジオで質問を見た全国の方々からの反響です。平日・お昼間の、なかなかテレビを見ることができない時間帯であるにもかかわらず、これほどの反響が来ることは驚きです。中には北方領土への想いを泣きながら話される人もいて、「投票率が低い、政治参加への意識が薄いと報道される今日ですが、日本にはまだ政治について真剣に考えている国民もちゃんといるんだ」と感じました。 そして質問の反響はこれにとどまらす、次の日の産経新聞一面で報じられ、また今回の質問は北海道議会をも動かしました。国会の影響力の大きさを知ったのと、国会議員の行動が、まさに世論を動かす一歩になりえるのだ、と心より感じた瞬間です。

◆北方領土その4 責任重大の資料作り

インターンシップの最後に取り組んだ課題も、やはり北方領土に関するものでした。これは有村議員が文教科学委員会で行う質問の資料準備ため、現在使われている中学校社会科(地理、歴史、公民)の教科書、計23冊から北方領土の記述を抜き出し、一覧にし、付加価値をつけて有村議員に説明するといったものです。教科書の末尾にある索引から引いていこうと思った私と田宮さんの二人でしたが、探しているうちに北方領土の記述はあまりにも小さく、欄外に書かれているだけで索引にすら載っていないものもあるということが分かりました。
どんなミスもあってはいけないと、大変なプレッシャーに押し潰されそうな数日間でしたが、インターンシップ最終課題のプレゼンに、お忙しい中時間をとって真剣に聞いてくださった有村議員の姿は忘れることができません。

◆大学とは違う常識

インターンシップで社会経験をして分かったことの一つに、社会には大学とは違う常識があるということです。大学では提出物がある場合、時間ぎりぎりまで粘ってより良いもの、間違いのないものを提出します。しかし、ここでは「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)」が何よりも大切で、例え100%のものでないにしろ、ある程度のものが出来たらその時点で報告し、次の展開を考えていきます。私は最初、課された課題に対し、内容に責任を持つ以上、時間をかけて何度も何度も確かめようとしました。しかし、すさまじいほどの日程とプロジェクトを抱えた議員と刻一刻と状況が変化する環境のなかで、意思決定を重ねている議員事務所では、「期限に遅れた完成品より、スケジュール前倒しで手が打てるように、課題にとりくむチームワーク」の大切さを教えられ、大学と違う社会の一端を知りました。

◆最後に

最後に、今回のインターンシップでは有村議員や事務所の方々をはじめ、さまざまな人と出会うことができました。事務所の人たち以外にも、有村事務所を訪問される方、国会図書館の調査室の方にも私たちインターンのことを覚えていただいたり、かつて有村事務所でインターンをした先輩達からも色々と教えていただいたりと、たくさんの方々にお世話になりました。有村議員や事務所の方々は人との繋がりを本当に大事にされていますが、まさにこれから社会に出る際に大切となるのが「人と人との繋がり」だと実感しました。
国会開会中というお忙しい中、このような経験をさせていただき、何も分からない私にご指導くださった有村議員や有村事務所の方々、インターンシップを通して関わったすべての方、そして今回私を推薦してくださった大学に心より感謝しております。

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