ご親拝にかけるご遺族の想い

昨日は、主に先の大戦で散華された3万4368柱(名)の御霊が眠られる徳島県護國神社を正式参拝し、その後徳島県戦没者遺族大会で心をこめて講演させて頂きました。

「平成」という時代も、残すところあと8ヶ月となりました。ただひたすら平和と国民の安寧を希求され、象徴天皇としてお務めを真摯に体現される天皇陛下に、平成のうちに靖國神社へのご親拝を賜りたいとお考えになり、その希望を率直に表明される戦没者ご遺族がいらっしゃいます。

同時に、天皇陛下に心からの敬慕の念を抱かれるからこそ、「靖國にご親拝賜りたい」という悲願を秘めながらも、全く口にすらされない慎重なご遺族も全国各地にいらっしゃいます。

どちらのお立場もかけがえのない肉親を、戦争という国難に直面した国の命によって、戦地に捧げ失い、苦しい戦後を歩まれた戦没者ご遺族の誠実な言動だと私は静かに拝察しています。